問題社員への対処

問題社員に頭を悩ませている事業主は多くいます。
上司の指示に従わない、会社に対して反抗的、他の従業員と揉める、取引先との関係を悪くする、無断欠勤する、正当な理由なく遅刻や早退が多いなど、問題行為は様々です。
いずれにせよ、事業主がこれらの対応に追われて経営に集中できなくなったり、職場内の雰囲気が悪くなったりしてしまいます。
そうなると他の従業員にとっても心地の良い職場ではなくなってしまい、愛社精神にひびが入り、生産性も落ちて業績にまで悪影響を及ぼすこともよくあります。
問題社員への適切な対処は非常に重要です。

 

問題社員への対応で大切なのは傾聴、冷静な対応、記録

傾聴

傾聴とは、話し手の言葉に耳を傾けてしっかり聴くことです。
自分の意見や反論はひとまず置いておいて、まずは相手の言い分を受け止め、理解しようとする姿勢が必要です。
途中で話を遮ったり反論したりしてはいけません。
まずは最後までしっかり話してもらい、理解しようと心がけてください。
問題社員だと思っているその人がなぜ問題行為を起こすのかを知ろうとしてください。
問題社員の問題は往々にして、よくよく調べていくと実は会社や事業主側に問題がある場合がかなり多いのが実情です。
傾聴することでそれまで気づけなかった会社や事業主の問題点に気づくことができるかもしれません。

 

冷静で合理的な対応

問題社員の言い分をしっかり聴いたうえで、それを踏まえて会社側は問題社員に対応します。
この時必ず冷静で合理的な対応をしなければなりません。
感情的に反応してパワーハラスメントになってしまうと更なる問題へと発展してしまいます。
近年パワハラによる労使のトラブルはとても多く発生しています。

そして必ずルールに則った公平な対応をする必要があります。
ある問題行為に対して人によって対応がバラバラだと、問題社員のみならずほかの社員からも会社に対して不信感を持たれてしまいます。
就業規則の懲戒規程をよく読んで、刑法の罪刑法定主義のように、予め定められたとおりに懲戒を適用しなければなりません。
当然、就業規則の懲戒規程を定めていなければ、懲戒することもできません。

(→ 就業規則について詳しくはこちら ←)

事業主としては「情勢期で考えてこんな悪いことしたんだからこれくらいの罰を与えるのは当然だ」と思うかも知れませんが、労働者は労働基準法で厚く保護されているため、労働基準法を知らずに罰すると事業主のほうが違法行為となってsぢまうことはよくあります。
例えば減給の限度は労働基準法第91条で「減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。」と定められています。

(→ 労働基準法の条文はこちら ←)

また、解雇予告手当を支払うことなく即時解雇しても正当とされるのは労働者が刑事犯となる程度の場合などに限られ、それ以外では即時解雇が認められることはありません。
このように、問題社員に懲戒を与えることは事業主が思うよりもずっと難しいのです。

 

問題行為の内容・日時・指導内容を記録

問題社員の問題行動の記録をしっかり残すことが大切です。
問題行為の内容、日時、それに対して会社側が行った指導内容を逐一記録しておきましょう。
記録することで労使ともに問題を客観視できるようになり、問題社員にそれを見せながら客観的に指導できます。
そして記録することで、実は会社側にも問題があるということに気づく良いきっかけにもなります。
また懲戒処分を行う際に問題の重さを計る材料となりますし、きちんと指導をし客観的に懲戒を行ったことの証拠ともなります。
万一さらにもつれて裁判になったときにもそれらの詳細な記録は会社側が正しい対応をした証拠として利用できます。

 

「問題社員」のいる会社は会社側に問題があることが多い

「問題社員」の相談をしてくる事業主に共通するのは、事業主側にも少なからず問題がある場合が多いということです。

・事業主が良かれと思ってやっていることのありがたみが労働者には伝わっていない。
・事業主が良かれと思って独自にやっている施策が法的にはアウトなのでただの独善になっている。
・事業主が無自覚にパワハラをしてしまっている。
・事業主が就業規則を無視してその都度気分で恩恵を与えたり罰則を与えたりするなど一貫性がなく、不信感を持たれている。
・事業主が労働者に対して感情的に対応するので信頼を得られない。
・事業主が記録をつけず、客観性に欠ける。
・賃金が低い、休日が少ないなど労働条件に不満を持たれている。

人の出入りが激しい、すなわち採用してもすぐに辞められてしまって常に採用と教育に労力を割いている会社も同様です。

現在では労働者は権利意識が高く、自分の生活に関わることの知識は豊富で労働基準法などの法律には詳しいです。
せっかく頑張って働いてもきちんと賃金を払ってもらえない、当然の権利なのに年次有給休暇をもらえないなどの不合理があると、その会社で働くことが馬鹿らしくなり、愛社精神も持てなくなります。
搾取されていると感じるような会社ではモチベーションが下がり、省エネで最低限の力で働いてやり過ごそうという気になるのも当然です。
逆にやりがいを感じて職場への愛着を持てれば、この会社のためにもっと頑張ろうと思ってもらえて生産性も上がります。

問題社員が多いと感じる、あるいは労働者を採用しても定着せずすぐに辞めてしまうという事業所は、本当に良い職場なのか、愛着を持ってもらえるような職場なのか、まずは自らを省みる必要があります。

 

問題社員対応・労務管理は社労士にご相談ください

社会保険労務士の最も重要な仕事は労務管理、つまりより良い職場をつくることです。
労働者にとって居心地の良い職場になれば愛社精神が生まれモチベーションも上がり、業績アップにつながることはもはや常識です。
先進的な会社や成功している大企業が従業員を大切にし労務管理に多くの力を割いていることは良く知られているところです。
労働者がこの会社のためなら頑張ろうと思って働くか、こんな会社に尽くしたくはないと思って働くか、会社にとってどちらが良いことなのか考えれば一目瞭然でしょう。

問題社員やパワハラなどのハラスメント、職場トラブル、そしてより良い職場環境作りは社労士にご相談ください。

 

連絡先

お気軽にご連絡ください。遠方の事業所様もどうぞ!

メール:info@masaki-sr.jp
電話:03-6382-4334
東京都中野区南台
正木社会保険労務士事務所

 

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