2021年10月からの最低賃金~過去最大上げ幅28円増

(2021年9月13日更新)

時給換算で最低賃金を超える額でなければならない

最低賃金法第3条、第4条で、時給換算した賃金が最低賃金額以上の額でなければならないと定められています。
最低賃金額は各都道府県ごとに決められます。

最低賃金法の条文はこちら

最低賃金には都道府県ごとに定められる「地域別最低賃金」と、業種別に定められる「特定最低賃金額」があります。

 

地域別最低賃金の改定は毎年10月

地域別最低賃金は、毎年夏頃に中央最低賃金審議会(厚生労働大臣の諮問機関)が各地域の最低賃金額の目安を示し、各地方最低賃金審議会がそれを参考にして調査・審議し答申します。

答申されたこの改定額は、都道府県労働局での関係労使からの異議申出に関する手続を経た上で、都道府県労働局長の決定により、10月1日から10月上旬までの間に順次発効されます。
 

2021年10月~2022年10月の首都圏の地域別最低賃金

 東京都  1,041円
 神奈川県 1,040円
 埼玉県   956円
 千葉県   953円

2021年10月~2022年10月の地域別最低賃金は28円増

2021年10月~2022年10月の地域別最低賃金は、2020年度よりおよそ28円増額で、こちらの表のようになることが発表されました。

地域別最低賃金2021年

→ 地域別最低賃金の額 厚生労働省公式サイトはこちら ←

 

最低賃金「10月から」とはいつから?

最低賃金は毎年10月に改訂されますが、10月の具体的に何日からなのでしょうか?
10月1日からの場合もあれば、10月6日からなどの場合もあります。

「10月から新しい最低賃金」とは「10月に働いた分の賃金から」賃金から新しい最低賃金

「10月から新しい最低賃金」が適用される、とは、「10月に働いた賃金から新しい最低賃金」以上の額で支払うということです。
具体的に例を示すと、10月1日から最低賃金が改定となる場合、賃金の締め日と支払日によって、次のようになります。

<月末締めで翌月10日支払いの会社>
 10月以降の労働に対する賃金から新しい最低賃金、つまり11月10日支払いの賃金から新しい最低賃金


<20日締めで末日支払いの会社>
 9月21日~9月30日の労働分は古い最低賃金、10月1日~10月20日の労働に対する賃金から新しい最低賃金
 つまり10月10月31日支払いの賃金では10月1日を境に新旧の最低賃金を適用


最低賃金改定の境目を跨ぐ場合、時間外割増賃金に注意

上記の20日締めのように賃金清算期間が最低賃金改定の境目を跨ぐ場合は、時間外割増賃金の計算に注意が必要です。
9月30日までと10月1日以降とで分けて時間外割増賃金を計算する必要があります。
煩雑になるのを避けるため、少し早めですが9月21日の労働から新たな最低賃金を適用してしまうほうが分かりやすいかもしれません。


 

特定最低賃金~産業別の最低賃金

産業によっては特定最低賃金という産業別の最低賃金を定めている業種もあります。
特定最低賃金は必ず地域別最低賃金より高くなくてはなりません。
また、特定最低賃金が定められていない場合は、その地域の地域別最低賃金が適用されます。
特定最低賃金は12月に改訂されます。

特定最低賃金の額は厚生労働省公式サイトをご覧ください

 

今後の最低賃金の予想

コロナの影響で2020年の地域別最低賃金の改定は変更なしあるいは微増に留まりましたが、2021年はおよそ28円の大幅増額となりました。
これは過去最大の上げ幅となります。
コロナの影響がまだ大変厳しいこの状況でもなぜこのような大幅な最低賃金の引き上げを行ったのでしょうか?
それは、政府自民党が儲からない産業から儲かる産業への労働力移動を進めたいからです。
つまり政府は、賃金を払えない事業から賃金を沢山支払える事業へと労働者が転職することを望んでいるのです。
このことから、最低賃金は今後も上昇を続けると見込まれます。

ちなみにイギリス、フランス、ドイツの最低賃金は1,300円を大きく超えていますので、日本の最低賃金が高いとは言えません。

 

最低賃金大幅引き上げに関連する助成金

コロナの影響で苦労している事業所が多い中で2021年は最低賃金が大幅に引き上げられることから、賃金増額に関連する助成金が創設されました。

業務改善助成金

売上等が30%以上減少し、かつ事業所内最低賃金を30円以上の賃金引上げを行う場合は、PC、スマホ、タブレットの新規購入、貨物自動車なども生産性向上の効果が認められる場合は対象になります。
PC、スマホ、タブレット、貨物自動車等は汎用性がある機材のため、通常ならば助成金の対象にはなりませんが、最低賃金を28円も引き上げることから、この業務改善助成金では売上が30%以上減っている事業者については対象とされます。

業務改善助成金について詳しくはこちら

雇用調整助成金

2021年10月に最低賃金が28円ほど引き上げられるため、2021年10~12月は解雇をせず事業場内最低賃金を30円以上引き上げれば休業規模要件(1/40以上)が問われないこととなりました。

雇用調整助成金について詳しくはこちら

 

社労士 連絡先

お気軽にご連絡ください。遠方の事業所様もどうぞ!

メール:info@masaki-sr.jp
電話:03-6382-4334
東京都中野区南台
正木社会保険労務士事務所

 

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